仕事と涙と人生

これまで仕事で泣く人を何人か見てきた。
クレームいわれたり、部下にはむかわれたり、などなどの理由で、その人たちは泣いていたんだけど、私はそういうことで泣くタイプじゃない。
これまで何年か仕事をしてきて、何度か泣いたことがあるのは、環境が変わったとき(異動や転職)とか、自分がふがいない時だ。
去年の今頃は大スランプに陥って、Managerに何度も泣かされたっけ。

さて、今日のミーティングでそのManagerが来年の2月末で退社すると発表された。
私たちにとっては、これ以上ないくらい寝耳に水な話。
私たちはとても取り乱してしまって、その場は重苦しい空気に包まれた。
Managerも家庭やお子さんのこととか、色々考えた上での結論だけあって、話しながら涙を浮かべていた。

私は・・・いろいろ思ううち、自然に泣いていた。
自分で言うのもなんだが、私は「現状」への帰属意識が高いほうで、環境の変化に弱いほうだ。
これまで、色々と要として頼りにしていた人がいなくなってしまう不安感、裏切られた?という淋しさ、やっぱり仕事と家庭は両立できないのかという衝撃。
色々な感情が私の中で渦巻く。
彼女は私が最初に出会った、結婚して子供がいてもちゃんと働いている女性で、自分のモデルケースになるのでは?と思っていたので、ショックはなおさらだった。


特に仕事と家庭の両立については、最近なんとなく気になっていたことで、友人の結婚や出産を目の当たりにするたびに、少しずつ浮き彫りになって行く現実、それと自分の現状を照らし合わせ時、確実に感じる歪み、それを目前に突き詰められたような感じだった。

結婚を前にして、こんな私でも少しナイーヴになっているのかもしれない。
この先の人生をどう生きていくか、わからなく感じることがある。
仕事と家庭、この先の人生のバランスをどのようにとっていくか・・・。
本当は自分の人生(仕事以外)を優先したほうがいいんだろうな、と思う。
でも、なぜかわからないけれど、どこか仕事に対してあきらめられない自分がいる。
親のしつけのせいなのだろうか?小さな頃から、結婚したって仕事はできると聞かされていた。
会社には悪いかもしれないけど、腰かけ程度に仕事が出来ればどんなに楽だろう。
でも、もはや私はそれで我慢していられない。いろいろ気になって口出ししてしまうに違いない。

自分の中では最善の答えが見えているのに、こんな大事なことも決められない、ぐずぐずした自分をいらだたしく思う気持ちもあって、やっぱり考えが堂々巡りになる。